イギリスと日本を行ったり来たり~ケンブリッジ在住記~

留学、英語の勉強等に関して多くの人が経験する事を共有したかったのと日々の記録としてブログ開始。

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イギリス Tier4 ビザ 取得までの長い戦い 〜何事も日本基準で考えたらいけない〜

 私の彼(カナダ国籍)が、今年の夏数ヶ月日本に滞在していた。

 今までは、オックスフォードにて博士号を取得するためにOxford大学に在籍していたが、今年の10月からケンブリッジ大学での新しいタームが始まる(医学部+専門医の勉強ができる特別なコース)。その為、大学側から新しくTier4ビザを取得し直すように言われたのだ。

 日本滞在中にネットでapplyをし、東京の新橋で手続きを済ませたのが8月8日(水)。カナダ国籍の方は、日本にビザ無しで90日滞在出来る。彼の場合、9月3日までに一旦日本を出国しなければならなかった(9/3までに韓国に行く計画を立てていた)。そこで、申請時に「優先サービス」という32,000円程かかるサービスを申し込み、ビザ申請センターの担当の方から3−5営業日で受け取れるはずと伝えられた。申請の際、念の為とビザの申請状況のメール以外に「SMSサービス」という進捗状況がすぐに通知されるというサービス(+250円)にも申し込んだ。

 週明け、5日営業日を過ぎても(8月16日)音沙汰なし。この時期はapplyする人が多いんだろう、もう少し待ってみようと思ったが、週末に入ると連絡が取れなくなる為17日(金)にUK Visas and Immigration(以下UKVI)に電話をかける。因みに、このイギリスのビザ申請プロセス中は事あるごとにお金を請求される。まず申請する時の小さい細々したサービスも全てextraでお金を取る。例外なく、電話やメールでの問い合わせでも請求されるのだ。

以下、UKのHPVFS Globalから抜粋。

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 電話であれば、1分毎に1.37ポンドも取られるのだ。でもここは仕方ないと電話をかける(英語対応の為、彼が電話)。すると、おそらくフィリピン人であろう英語なまりの方が対応され、『今のあなたのステータスは「process」中だ。おそらく来週の月曜日には返事が受け取れるだろう。それしか答える事が出来ない。』と。

 私は、電話先の彼が一体何を確認して月曜日には受け取れると判断したのか、訝かしかったがわたしの彼が「Are you sure?」と2回聞いても「Yes」と言っていたので信じる事にした。

 週明け、月曜日(8月20日)。ビザが返ってきたという連絡は、案の定なし。22日水曜日になっても音沙汰が全くない為、再度有料の電話サービスでUKVIに問い合わせをする。そこでは、彼の日本ビザ無しの滞在期間90日が迫っている事、一刻も早くパスポートが必要だとも伝えるもやはり「プロセス中、今週中には結果がわかるだろう」と。対応するどの人もあやふやな回答しかくれず、憶測で話している感じが不安を煽る。彼らの仕事上、詳細を話せないのかもしれないが、一体優先サービスとは何なのかと2人で憤慨する。

 これでは、埒があかない。万が一、90日を過ぎたら、彼がまさかの不法滞在になってしまうと焦り、カナダ大使館に現在の状況を伝えると、「日本側にパスポートが戻ってくるまでの間だけ滞在期間を伸ばせないか交渉をしてみてください」との事。結局24日の金曜日まで、音沙汰なしが続く。

 そして、27日に再度UKVIに電話問い合わせをした際に衝撃の返答が返って来る。「優先サービスを使用していても、15日営業日までは通常プロセスと同じ扱いをされる事がある為、15日営業日を過ぎるまで待ってください。」と。「!?!?!?」優先サービスとは何なのか、怒りの矛先を向ける所がなく2人でため息をついて辛抱強く待つ事に。

結局、週明けに滞在期間を伸ばせないか横浜の入局管理局に直接相談しに行く事に。英語で話せるスタッフの方が彼と直接話し、同情してくれ、もうそれだけで私たちは泣きそうだった笑。結局、特別なケースとして扱ってくれ、短期滞在を延長するという形で申請する事になった(この時点では許可の返事あは貰えない為、代わりに9月3日以降も申請中であれば滞在可能という許可をもらう)。

 

 音沙汰がないまま、29日水曜日。ここでまさかの連絡が、UKVIからメールを通してくる。なんと、彼が8月8日に申請時に支払った代金が3千円程不足しており、未だプロセス出来ていない状況だというのだ。この3千円はパスポートの郵送代金か何かだったと。我々2人は、「何で今更!」「今まで何度も電話してプロセス中と返答していたのは何だったのか!」と本当にがっくり落胆する。しかも、通常にプロセスが出来ていないから、また1からapplyしてくださいとの事。本当に怒りやストレスを向ける対象がなく2人で悲しくなる。新橋のビザ申請センターの担当の方は、「彼の支払いは問題なく処理出来た」とその時言っていたのだ。もう笑うしかない。

 

 結局、29日からプロセスされ、ビザを受け取ったのが9月5日。そして偶然この日、入局管理局からも在留延期の許可が降りたからきてくださいとのハガキを受け取る。

 因みにSMSで受け取った連絡は、この2通だけ。1通目は8月8日の申請日。

2通目は遂にビザがビザセンターに戻ってきた時。

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 こんな感じで、まさかの不法滞在になるかもというドキドキや、ビザ申請のシステムが適当過ぎる、色んなストレスに苛まれながら数週間を過ごした。9月4日から、2人で海外旅行に行く計画もキャンセル。

 

⦅ビザ取得までの大まかな流れ⦆

8月8日:新橋の英国ビザ申請センターで申請手続き

8月17日〜27日:ビザが返ってこないと何度も電話をするも「プロセス中」と対応される

8月27日:入局管理局に在留期間延長を申請

8月29日:ビザ申請の代金が少し不足している為、プロセス出来ないとメールが来る

9月4日:SMSとメールでビザの処理が終わったと連絡を受ける

9月5日:念願のパスポートを受け取る(自宅に郵送サービスを使用したので自宅に郵便で配送)。入局管理局から、滞在延長OKの印をもらいにパスポートを持って、再度横浜の入局管理局へ。無事にプラス90日滞在期間延長の許可を得るが、パスポート戻ってきたし90日も必要ない。。。

 

 結局、土日を挟んで1ヶ月近くかかってしまった。

これからイギリスのビザを申請する方へ。

【まとめ】

優先サービス」を使用しないと長ければ3ヶ月かかるという話もある為、日程に余裕がない方は「優先サービス」使用を強くオススメする

自力で申請する方(仲介を通さずに)は、ビザ申請センターの人は申請の受付処理しかしない為、申請書類が揃っているか支払い額に間違いが無いかは自分で100%確認するしか方法はない。

有料サービスのUKVIに連絡しても、有効な情報は得られない

当たり前かもしれないがビザ申請は自国でした方がいい。これは、何かトラブルがあった時、やはり母国語でコミュニケーションが取れないと何事も手間がかかるからだ。今回は、英語担当は彼、日本語担当は私と分担してうまくいったが、ほとんどの方が自力ですると思うので。

 

では、とても長くなりましたがイギリスビザ(彼の)を取得するまでの道のりでした。

これから申請する方に少しでも有益な情報が共有できればと思いますので、お気軽にコメントしてください。